新盆には白提灯を飾るという慣わしがあります。でも最近では模様の入った提灯を使うことも多いようです。
お盆とは、陰暦7月15日の前後数日間を指しており、新仏やご先祖さまの精霊を家に迎え、供養し、家族と亡き人が共に過ごす期間のことです。「盆供(ぼんく)」「魂祭(みたままつり)」などとも呼ばれています。「お盆」という言葉は正確には「孟蘭盆(うらぼん)」と言うそうで、インドの古い言葉「ウランバナ」を中国で音訳したものなんだそうです。
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お盆のときに飾る提灯には、故人の霊がはじめて帰ってくるということで、霊が迷わないよう、軒先や仏間に提灯をつるすという意味があります。この白提灯は新盆の時だけ用い、送り火で燃やしたりお寺様に納めたりします。それができないときは、火袋に少しだけ火を入れて燃やし、形だけお焚き上げにしてから火を消して新聞紙などにくるんで処分してもよいようです。
古くから、新盆を迎える家には親類縁者が提灯を贈るという風習がありますが、新盆提灯(白提灯)は新盆のときにしか使用できません。そういったことから近年の傾向として、毎年飾ることのできる絵柄の入った行灯(あんどん)や壺提灯を贈ることが多くなっているそうです。また、住宅事情の変化に伴い、盆提灯を飾るスペースを考えて、兄弟、親戚などから盆提灯用にと現金でいただき、家族で全て用意する事も多くなっています。
新盆に限らずお盆には、ご先祖や故人の霊が迷わず帰って来られるようにとの目印として、盆提灯を飾るのが習わしになっています。ではなぜ、新盆のときには親戚や故人と親しかった人が白提灯をお供えするのか。それは、提灯はお供えとして最高のものとされているためなんだそうです。ちなみに盆提灯は、その家の中に霊が滞在している印だとされおり、この習慣は鎌倉時代から行われていたそうです。
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